2006.09.21 Thursday
これからマドンナ姐さんです
思いの外観やすそうな席でよかった!
結局一時間以上遅れて始まったんだけど、客電が落ちるとスクリーンに野生の馬が走る姿と乗馬服に身を包んだマドンナの映像。「あなたに素晴らしい体験をさせてあげる」(とかなんとか言ってたような、英語わかりませんので)とSMを連想させる映像に見入っていると天上から巨大なミラーボールが降りてきてマドンナが中から登場。 待たされた事なんて吹っ飛んでしまった。
ステージの雰囲気はこちらのマドンナギャラリーでどうぞ。
ttp://madonna-gallery.com/index.php?cat=7
Aパートは新しいアルバムからの曲メインにちょっとSMっぽいイメージ中心。
Bパーtは政治色が濃いメッセージせいの強い作りになっていて、噂の磔パフォーマンスもありましたが、無神論者なのでショックでは無かったです。
むしろバックに流れる映像で映されるアフリカの子供達と「20,000,000の子供達には親がいない」というエイズ孤児のメッセージの方が印象的で、あらゆる欲望と快楽の先へ行ってしまった選ばれた表現者の覚悟のようなものを感じました。
ここからは彼女の政治色が反映されたパフォーマンスで、各国の首脳(前日変わったばかりの我が国はnot眼中。ま、政治的配慮ってことで)を次々にうつしたり。
それから胸に「三日月に一つ星」のイスラムのイメージと「ダビデの星」の刺青を刺したダンサー2人の間にマドンナが入り、なんとか両手を繋ごうとヴォーギングのようなパフォーマンス。
バックには血小板?ば分裂してそれが「ダビデの星」や「梵字」のマークに変わりやがてまた消えて一つになるイメージ。宗教、国籍、皮膚の色、性別、あらゆるものを越えられるのは愛だけとでもいうような感じ。
アラブ系の男性歌手が、笛のような独特の音色の楽器を吹きながら登場し歌うんだけれど、ものすごく素敵な声で生できけて良かった。
Cパートはギターを手に黒革のスーツでロッカーのイメージ。
カツラも金髪の者に変えて、ブロンディーのイメージか?
このあたりから80年代〜90年代へと続くマドンナの歴史といった感じ。
再びアラブ歌手が登場し、2人で椅子に座りながら静かに歌う曲でこのパートの〆。
真っ赤な夕日をバックに桜が散る映像は、日本人が作る「桜散る」映像とは感覚的にまったく違うんだけれど美しかった。
そしてDパートは一気に90〜00年代のマドンナ。
迷走期もありセールス的にきつかった時代もロックからクラブミュージックとあらゆるダンスミュージックのジャンルを貪欲に渡り歩いた強者マドンナらしいステージでした。
「ラッキー・スター」
このあたりからバックトラックでアバの「Hung Up!」に使われているイントロが挿入され、嫌がおおでも盛り上がってきて、バックダンサーに白いローブを掛けられ後ろを向くとそこには「Dancing Queen」。
マントを開くと中は電飾になっているんだけれど、小林幸子を見慣れた日本人にはいまいちちゃっちい感じが否めず、姉さんさっちんに相談すれば良かったのにとか思ったり。
それにしてもこの終盤でデビューヒット曲を持ってくるあたりがすごい。
この曲もアレンジを変えてあったので今でも違和感無かったです。
そして「ハング・アップ」
いよいよ紫のレオタードに着替え、パープル?のサングラスをかけたマドンナがあのイントロとともに登場。バックの映像もあの開脚のダンスの映像で最高潮に達す。
さすがに生であのダンスはしなかったけれど、総勢で踊るシーンは素晴らしく、名残惜しむ客席をあおって「Time gose by. So sorry!!」と合唱させ一気に盛り上げてアリーナ席上空からゴールドのアルミ風船を落として「アリガト〜ゴ〜ザイマ〜ス!」と丁寧にお礼もいって終わり。
すぐに客電が付きアンコールはいっさいなしで興奮醒めやらぬまま帰宅の路へとついたのでした。
CDは一枚ももっていないんだけれど、今世紀最高のパフォーマーのステージを一度生で観たかったから高かったけれど感無量でした。
ショートして素晴らしい。映像のレベルも高いしダンサー、ミュージシャンのレベルも高い。そして自分の表現したいこと、たどり着きたいところがはっきりと分かっていて、それを成し遂げるために命を懸けるくらいの生き方をずっとしてきた人が、売名行為と言われようとも自分の知名度を利用して自分にしか出来ない事を批判を覚悟でしようとしているんだという事が生で観てわかりました。
色んな意味で楽しいライヴだったな。